2015年に行ったJリーグ観戦の旅

この記事はねとけん Advent Calendar 2015 - Adventar の19日目の記事です。6日目に続いて2回目となります。
今回は、またしても健康というテーマにかこつけて、今年自分が行った旅について書こうと思います。

家と会社の往復だけの日々をおくっているとだんだん気が滅入ってきます。そういうときに心身の健康をとりもどすには、旅です。旅に出ましょう。日帰りでも一泊でもいいのです。旅に出ると心が洗われます。ついでに温泉とかに浸かると体も洗われます。

ただ、人は何か旅のきっかけがないと出不精になりがちです。何がしかの動機付けがあると良いのではないでしょうか。
自分の場合は、「Jリーグの試合を見にいく」というのが動機付けになっています。2009年に出身地の岡山県をホームタウンとするファジアーノ岡山がJ2に昇格したので、よくいくようになりました。千葉・水戸・栃木・群馬・横浜そして東京V、首都近郊にはJ2チームが割拠しており、ちょっとした旅には都合が良いのです。

2015年はこんな観戦の旅に出ました。以下すべてファジアーノ岡山のアウェイ戦です。

J2第4節 vs.千葉 3/29 - タッパーと喜作のソーセージ盛り

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旅というほどのものでもないですが2015年初観戦なのでいちおう。
フクアリに出店しているソーセージ盛りの喜作という店は、ただでさえ大盛りなのに、自分で容器を持っていくとさらに多めに盛ってくれるということで有名です*1。なので千葉戦を見に行くときにはタッパーが必需品。
タッパーを持参し忘れても、近くにダイソーがあるので現地調達可能。108円出してタッパー買ったのですが、モトは取れていると思います。

あと相手チームのメンバーに「岡大生」がいてちょっとウケた。岡山出身者ならぜったい「おかだいせい」って読んで別の意味にとるよなー。

J2第10節 vs.水戸 4/29 - スタジアムでの障害対応と海辺の鳥居

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ITサーバーの面倒をみる、という職業柄、障害連絡の電話からは逃れることはできません。で、スタジアムで試合見てたら、後半開始直前に電話が鳴る。だがしかしここで慌ててはいけない。自分が電話を受ける当番の日には、どこへ行くにもモバイルルータと作業用PCを持ち歩くのが嗜みというものよ、フフフ…と余裕綽々でUQWiMAXのモバイルルータを取り出してみたら、なんとまさかの「圏外」。
しかたがないのでDoCoMoのスマフォでテザリングして急場をしのぎましたが、おかげで試合の後半全然見られなかったよ…岡山、試合も負けてるし。

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試合終了後水戸駅までバスで戻って、時間に余裕があったので大洗までいってみることにしました。海辺に立つ鳥居を見てみたかったのです。
岡山の瀬戸内海沿岸育ちの自分にとって海といえば、緑の島がたくさんあって船が東西に行き交っていて、なにより対岸(四国)が見えているのが当たり前。大洗から望む太平洋のような、水平線が一直線に見えてて島影も船影もない海の情景にはそれだけで強い異世界感を感じてしまうのです。そこにぽつねんと立っている鳥居も相まってとても不思議な感覚でした。

J2第13節 vs.金沢 5/9 〜 5/10 - 北陸新幹線白川郷

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北陸新幹線が金沢まで開通した年に金沢のチームがJ3からJ2へ昇格してくる。なんという偶然。これは行くしかないでしょう。
東京から6時台のかがやきに乗ると金沢着はまだ9時前。ゆっくり観光を、と思ったものの試合が 13:00 開始だったので日中の時間が分断されてしまい、試合前に金沢城兼六園、試合後に金沢21世紀美術館を駆け足で。
香林坊のホテルにチェックインしたあと近江町市場の居酒屋へ行って夕食に刺身を食べ、そのあと夕暮れ時に近くの武家屋敷の街並みへ行ってみたのですが、雰囲気があって良かったです。
あとホテルの朝食ビュッフェがやたら美味しかった。

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2日目は高速バスで白川郷へ。金沢から向かうバスのなかは日本人のほうが圧倒的少数派。外国人がたくさん日本観光に来てるんだなあと実感しました。
白川郷は展望台から見るととても美しい眺めなのですが、公開されている合掌造りの家のなかを見学すると、使用人が主人より頭を上げないようにわざと天井の低い中二階に住まわせていた歴史があったりするなど、意外とエグい裏面もあって考えさせられます。厳しい自然環境のなせる業なのかも知れませんが。

J2第18節 vs.群馬 6/14 - 伊香保温泉

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ほんとうは下記の尾瀬の旅をこの vs. 群馬戦でやりたかった。福島県側沼山峠から尾瀬に入り群馬県側鳩待峠へ抜ければ道のりが円を描いて旅程に無駄がなくなるのです。しかしこの週は障害連絡の電話当番だったのでやむなく断念。さすがに携帯の電波が届かないエリアに行くわけには…。

なのでこの試合はあまり見に行く気分ではなかったのですが、当日朝にやっぱ行きたくなって適当にググって伊香保温泉くらいなら寄れるなーとほぼノープランで行ってみました。飲泉があって「鉄分不足に効く」とあったのですが、飲んでみたらそのまんま鉄分の味がしました。

伊香保温泉からは路線バスに乗って高崎駅まで。
ザスパクサツ群馬の試合時には本数少ないものの高崎駅からも臨時バス(有料)が出ていて、東京から見に行くときは前橋駅まで行くよりもこちらを使ったほうが便利です。

J2第26節 vs.栃木 7/24 〜 7/26 - 私鉄唯一の夜行列車でいく尾瀬

東武鉄道が運行する通称『尾瀬夜行』は私鉄唯一の夜行列車なのだそうで、それに乗って尾瀬まで行ってきました。旅行商品なのでチケットは駅窓口ではなく事前に旅行代理店で購入することとなります。購入時に尾瀬での旅程を届け出る必要がありましたが、「7/25 入 沼山峠 7/26 出 沼山峠」でOKでした。どこの山小屋に泊まるかとか把握してなくていいのかこれ。
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夜行列車といっても寝台があるわけではなく普通の電車の2人がけ席で寝ることになります。けっこうキツかったですが目が覚めるとすでに会津高原尾瀬口駅でした。そこかさらにバスで2時間弱。「尾瀬口」という駅の自称とはいったい…。

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尾瀬というと、花咲き誇る湿原の向こうまで木道が伸びていてルンルン気分でピクニック…というイメージがあったりするかもしれません。実際尾瀬沼ほとり(あと今回は歩いてないけど尾瀬ヶ原内の木道)はそうなんですが、実は尾瀬沼尾瀬ヶ原との間は標高差が200mあり、その間を結ぶ道はけっこうガチの山道です。そのうえ尾瀬沼南岸の木道も荒れ放題になってて、とても「爽やかな湿原の木道を気持ち良く歩く」どころではありません。おまけに長年履き古していた軽トレッキングシューズの靴底が剥がれ始めてしまい、行ってみようと計画していた三条の滝への道のりは途中で断念しました。

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宿泊は尾瀬のほぼ中央にある弥四郎小屋。「起きて半畳寝て一畳」という言い回しがありますが、雑魚寝部屋では本当にそんな感じで布団が敷き詰められていました。ただ小屋の真正面に見える至仏山が夕陽を浴びて暮れていく眺めは最高によかったです。

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帰りは靴が壊れかけているので早朝に山小屋を出てひたすら突貫で沼山峠まで延々登り坂。自分が想像していた以上のハイペースで踏破してしまい、予定してたより1本早い路線バスに乗ることができました。東武線下今市駅からJR今市駅へ乗り換えてJR宇都宮駅まで。そこから無料シャトルバスで栃木グリーンスタジアム

栃木SCの試合はJR宇都宮駅からスタジアムまでのシャトルバスが無料で素晴らしいのですが、残念ながら来季J3降格となってしまったため来年は訪れることはなさそうです。

J2第33節 vs.京都 9/22 〜 9/23 - Airbnb で泊まる古民家と朝イチの龍安寺石庭

ここ最近のニュースで「民泊」という語を聞かない日はありませんが、この旅の当時(9月)はまだそこまでではなく、一部のIT系WebメディアでUberなどとともに話題に上がっている程度だったと記憶しています。とはいえ自分の周りではチャット等で話題になっていたので、ものは試しと試合日前日午後9時ごろに Airbnb のアカウント作って京都の宿を探して、いい感じの古民家風の物件が出ていたので申し込んで行ってみました。

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新幹線で京都入りして伏見稲荷大社を頂上まで登って一宮を参ったりしたあと、JR円町駅にて宿のオーナーの女性と待ち合わせて宿まで案内してもらいました。物件はもともとオーナーの祖父の方の持ち物で荒れ放題になっていたが整備して Airbnb に登録したこと、法的な面で不安があったので簡易宿所の申請を出して認可されていること(その申請手続きがとても大変で時間がかかったとのことでした)、自転車を置いてあるので好きに使っていいこと(金閣寺、二条城まで自転車15分くらいとのこと)などをふむふむと伺いながら宿に到着。
泊まったのはここ*2
www.airbnb.jp

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正確には一軒家ではなく長屋(?)の一戸分なのですが、正しく風情ある古民家。簡易宿所の許可とってるだけあって非常口のランプ等も設置されており、法的リスクや周辺住民との軋轢もなさそうでとても安心して泊まれる物件だったと思います。

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翌朝は 9:30 にチェックアウト(というかオーナーが訪ねてくるので鍵を返す)の約束だったのですが、石庭で有名な龍安寺がここから軽く自転車20分くらいで行ける距離であること、龍安寺の開門が 8:00 であることを知り行ってみることにしました。宿に置いてある自転車でひとっ走りして開門一番乗りで龍安寺に入り、朝の静謐な空気のなか石庭の眺めを思う存分堪能したのち宿に戻りました。観光客がほとんどいない朝イチの龍安寺、すばらしい体験ですよこれは。
宿をチェックアウトしたあとは、嵐電で嵐山まで行って嵐山観光。上記の宿に連泊する予定であれば、ここも自転車でも来られた距離かもしれません。

Airbnb京都市内の物件を検索するとそこらの普通のワンルームマンションみたいなのが貸し出されてたりしますが、あんまりそういう物件には魅力感じないんですよね(宿泊コスト面でもそんなに得になるようにも見えない)。今回泊まった古民家のような普通の宿泊予約サイトでは出てこないような特殊物件を探して、もしあれば申し込んでみる、というスタンスで今後利用していきたいと考えています。

J2第36節 vs.東京V 10/10 - 変速機の壊れた自転車で調布まで往復

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フクアリ蘇我)、ニッパ球(三ツ沢)までは以前自転車で往復したことがあるので、今年は味の素スタジアムまで自転車で往復をしてみようとチャレンジしてみたのですが、往路途中で変速機のワイヤーが緩んでほぐれてしまい、変速できない状態になってしまいました。
新宿から先の武蔵野台地は平坦で変速できなくても苦労はないですが、都心部は意外とアップダウンが激しく、雑踏を避けつつ上り坂も避けつつ、とルート取りに苦労しています。

今年はあんまり行けてないかと思ってたのですが、こうして書き出してみると、北陸新幹線での金沢の旅、尾瀬を歩いて山小屋に泊まった旅、Airbnbで京都の古民家に泊まった旅、と泊りがけの3つを含め思ったよりたくさんの旅にでていました。

上記の記述で肝心の「Jリーグの試合結果・試合内容」にほぼ触れてないことからもわかるとおり、もはや自分にとってはJリーグの試合は自分を旅に駆り立てる駆動装置としての位置付けが大きくなっていて、あまり試合結果に一喜一憂することは無くなってしまっています。どこそこの試合を見に行こう、と思い立った時に、その近辺の寺社仏閣や城郭や観光地や温泉を思い浮かべながら旅の計画を立てているときがいちばん楽しいですね。
(とはいえ例えば来季ファジアーノ岡山がJ1昇格したら、やっぱすげー嬉しいだろうとは思う。)

来季もファジアーノ岡山はJ2となりますが、来季のJ2にはJ1からの降格組として清水・松本・山形、J3からの昇格組として山口・町田が新たに加わります。
まあ清水との試合には行くとして、泊りがけで行くなら修善寺温泉に泊まって駿河湾フェリーで清水入りするか、日帰りなら以前メレ山メレ子さんのブログで見かけて以来心の片隅にあった三島の伏流水の水辺に寄ってみるか、…などと、いまから来年はどこの試合を見に行こうかと楽しく妄想しています。

私からは以上です。次の記事は hajimehoshi さんなのですが、もうすでにアップされているようなのでリンクします。
hajimehoshi.hatenablog.com

というか自分がこの記事をアップするのが1日遅れているのが悪いのです。すいません…。

*1:他サポにもその勇名は轟いておりしばしばジャックの対象にされているようです。 http://blog.domesoccer.jp/archives/52089091.html など

*2:自分が予約確定したときは「合計額¥ 10083」だったんですが、いま見たらかなり値上がりしてますね…